マレーシアから海外永住 花びら餅とエロスと編集 Written by Miho Kanai

「私史上、最高の私」【コールセンター・マインド編】

Essays

まえがき

YouTube講演家の鴨頭嘉人さんは私のメンターだ。鴨さんはシンプルで強烈に記憶に残るフレーズづくりの達人だと思う。

今回は「成果を出せる人」になるための学びと実践についてまとめてみたが、過去に本で読んだことのある小難しい理論なんて宇宙の彼方に消え去っていたことを痛感した。

その点、鴨さんのキーフレーズはシンプルで鮮烈。

「私史上、最高の私」

短い言葉なので、いつまでも覚えていられる。理解も早い。

忘れなければ、実践するのもたやすくなる。

目次

  • 自己承認できなきゃ成果は出せない
  • 「私史上、最高の私」
  • 大クレームからの逆転ホームラン!

自己承認できなきゃ成果は出せない

カスタマーサポートのミッションは『顧客満足度の追求』に尽きる。

日々顧客対応におけるマインドの変革や技能向上に試行錯誤していると、親切なお客様がわざわざ感謝のコメントを送ってくださることがある。

うちのチームリーダーはそれを見て、「頑張ってるね。すごいね」といつも声をかけてくれる。彼は他者承認の達人だ。(プチ上司自慢)

なのに私は「いや、そんな、私なんてまだまだです」と素直に賞賛を受け取ることができず、自分の頑張りを自分で認めて喜ぶことができないでいた。

そんな私も最近はなにかとふっ切れて、どうにかしてお客様からの高評価数を倍増できないかと模索している。

成果を出せる人になるには、どうすればいいのか。

そんなことを考えていると、ふと「人間は心で現実をつくり出す」という言葉を思い出した。

人間は心で現実をつくり出す。

「世のなかは思いどおりにならない」と信じていれば、そのとおりの現実になる。

ということは、「私なんてたいしたことない」「成果が出てもまぐれにちがいない」と思っていると、成果を出せない自分が実現することになるんじゃないか?

それは、いけない。

私は成果を出せる人になりたいのだ。

そのためには「自分にはできる」というエフィカシー(自己効力感)を高めなければならない。

「私なんて」と思うのがクセになっているなら、その思考パターンをやめるところからはじめよう。

そのうえで、「自分はすごい」「私はできるやつだ」と自己承認する力を育てていく。

考えてみれば、せっかく成果が出ているのに、それを認めないというのは、「自分にはできる」と有意識で思いながら、無意識レベルでは「それはまぐれだ。そんなこと起こるはずない」と否定していることになる。

なんだか矛盾している。

それでは自分を信頼していることにはならないし、「私にはムリ」と思っている無意識のほうが強いから、きっと思うように成果は出ないだろう。

「成果を出せる人になれるかどうか」のカギは、無意識レベルで自分を信頼できて、自分で自分をちゃんと承認できるかどうかにあるようだ。

「私史上、最高の私」

「できるやつ」になるには、どうやらエフィカシー(自己効力感)が決め手になるらしいということは分かった。

では、エフィカシーとやらはどうやって高めればいいのだろうか。

「私はすごい」「私はできるやつだ」とブツブツ唱えてみるのはどうだろうと思いやってみたが、あまり効果はなかった。

そんなことじゃあ、無意識レベルの思考パターンは書き換わらない。無意識というやつは、なかなかに手強い。

ここはほんとうに大事な部分なので、無意識についてちょっと触れておく。

認知科学者の苫米地英人氏によると、「創造的無意識」が人にセルフイメージどおりの選択と行動をするように強烈に働きかけるそうだ。

創造的無意識というのは、「自分はこういう人間だ」というブリーフシステム(信念の塊のようなもの)が潜在意識化したものだ。これがセルフイメージに見合わない選択や行動を徹底的に避けようとするのだとか。

「言葉で病気をやめさせる」という新たな試みに取り組んでいるメンタルトレーナーの梯谷幸司氏も、「メタ無意識」という言葉を用いて同様のことを指摘している。

メタ無意識とはいわば「無意識のクセ」であり、そこに書き込まれた前提、「私はこういう人だ」という目に見えない看板によって、人の行動は変化し、現実が変わりはじめるという。

要するに、無意識レベルで自分をどう定義づけているかが人の選択や行動、認識を左右し決定づけ、現実がつくられていくということだ。

心の底で「私なんて」というセルフイメージをつくり上げていると、「うまくいきっこない人生」が実現してしまう。

そんなお先真っ暗な人生はまっぴらごめんだ。

では話を戻して、具体的にどうすればいいのか。その方法論として鴨さんの動画が参考になったので、内容の一部を簡単に紹介する。

エフィカシー(自己効力感)を高める3つの方法

  • 自分で自分を承認する
  • 他人に褒めてもらう(否定する人と距離を置く)
  • 他者を承認する

自分で自分を承認する

「私なんて」さんは、自分のなかの「できる」の基準が高すぎるそうだ。褒めるハードルを極限まで下げよう。

どこまで下げたらいいかというと、「ちゃんと朝起きて会社に行った私はすごい」くらいでいいそうだ。

褒める内容より、褒める回数のほうが100倍大事!

やってみると、これが案外できない。せいぜい1日に10個くらいしか思いつかない。みなさんもぜひやってみてほしい。

片手に交通量調査で使うカウンターを持ってるイメージで、とにかくエフィカシーカウンターを押しまくる。

ちゃんと朝起きた私はすごい。
今日も私の笑顔は最高。
明るく元気に挨拶した私はすごい。
今日も自炊した私はえらい。
今日の髪型、超イケてる。私史上、最高の私!

だいぶヤバいやつに思われそうだけど、黙ってやってりゃ大丈夫だ。

他人に褒めてもらう

面と向かって褒めてもらうのは気恥ずかしいが、いつもツイッターのみんなが私を褒めてくれる。ほんとうにありがたいことだ。

褒めてもらったら、遠慮なく丸ごとガッチリと受け取ってしまおう。

他者を承認する

ツイッターの「いいね」は他者を承認するいいツールだと思う。

ベストなのは、承認内容をコメント付きでリプライすることだろう。それもさしてむずかしくはない。

部下がいる人はラッキーだ。仕事をしながら他者承認しまくれる。

大クレームからの逆転ホームラン!

「私なんて」さんからの脱却。それが私の目下の目標だ。

カスタマーサポートは幸運なことに、お客様から直接褒められる機会に恵まれている。顧客対応アンケートがそれだ。

これまでは「そんな、私なんて」と無用な謙虚さを発揮していたが、これからは遠慮なく正面からドーンと受けとめてヨロコビに浸らせていただく。

そこで最後に、自己承認の実践として、大クレームからの逆転ホームラン劇を書いておく。

それは、一本の電話からはじまった。

「すぐ連絡くれるって言うから待ってたのに、もう空室がなくなってしまったじゃないの。どうしてくれるのよ!」

なんのことだかさっぱり分からないが、とりあえず激オコ案件ということだけは瞬時に察知した。

心からの謝意を表してお話を伺ってみると、検討中のホテルについて質問があり、弊社に確認をお願いしていたとのこと。今日になっても弊社から返答がなく、そうこうしているうちに当該ホテルは満室に。

要点をまとめると、うちの不手際で泊まりたいホテルに泊まる機会を失ったからなんとかせえということになる。

ホテルに確認すると、残念ながらほんとうに満室で、一部屋たりとも空室はなかった。

こうなるともう取り返しがつかない。汚名返上、名誉挽回のあらゆる方法を脳みそに汗をかきながら必死に考えて実行するのみ。それでもお客様に許していただけるかどうかは分からない。

できるかぎりのことはさせていただき対応は終了したが、今回ばかりは最低評価のアンケートが返ってくることを覚悟した。

そうしてお客様から届いたのが、次のコメントだ。

至急対応をお願いしていたにもかかわらず、前担当者様からの回答が丸一日なく、その間に満室となり、結果的に宿泊できなくなったことに憤りを感じておりますが、この度のご担当者様は迅速に対応し、ご回答いただいたことに感謝いたします。非常に助かりました。

最低評価どころか最高評価のアンケート結果を頂戴した。大クレームからの逆転ホームランだ。

そっと目頭を押さえて、心のなかでつぶやいた。

私史上、最高の私。

あとがき

成果は天から降ってこない。道端に落ちてもいない。コンビニで買うこともできない。自分でつくるしかない。

いまの自分にできていないなら、自分を変えていく必要がある。

なにを変えるのか。

自分で自分を承認できない自分を変えていこう。

私史上、最高の私。

それはきっと仕事で成果が出るだけでなく、人生も変えてしまう魔法のフレーズ。

参考動画【引き寄せの法則】夢を叶える3つの方法

参考書籍

本文で触れた「創造的無意識」についての記述がある『「言葉」があなたの人生を決める』(苫米地英人・著)はこちら。アファメーションがテーマで、人生がいかに言葉によって支配されているかがよく分かる一冊。自己イメージを変えるコツなどが紹介されている。

本文で触れた「メタ無意識」の記述がある『なぜかうまくいく人のすごい無意識』(梯谷幸司・著)はこちら。人生を変えるにはいかに脳を学習させるかがカギとなる。思うとおりの人生を歩むためのヒントが満載の一冊。

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